院長ブログ
アトピー性皮膚炎用フードのセミナーに参加しました
2017年2月17日
当院の来院理由のトップ3に入るのが、アトピー性皮膚炎です。
そのアトピー対策として、ヒルズ社が新たなコンセプトで開発した
ドッグフードの発売記念セミナーに行ってきました。
会場となった品川コンファレンスセンターには、全国から700名もの動物医療関係者が集まり、
米国ウィスコンシン大学皮膚科教授のDeboer先生の講演なども行なわれ、大盛況でした。
先生からのアドバイスは、
1.患者さまの話をよく聞く
2.皮膚をよく観察する
3.たっぷりと時間をかけて診察する――というもの。
基本的なことでだと思われるかもしれませんが、
心の通った医療の基本を再認識させられるものでした。
今回発表された新しいアトピー性皮膚炎用のフードのコンセプトは、
痒みを止める成分であるヒスタガード、ポリフェノールなどの抗酸化物質が配合され、
カラダの内側から症状を改善する、というもの。
皮膚をガードして、毛ヅヤも良くする効果も期待できます。
アトピー性皮膚炎の患者さまに対して、当院では、
副作用の危険性の高いステロイド剤は極力使わず、
安全性の高いファイザー製薬のアポキル錠と、
低刺激性のバイエル社のヒノケアシャンプー、
そして、ヒルズ社のアトピー用フードの「z/d」を推奨しており、
これで約8割のアトピーの患者さまは、改善に向かっています。
犬種別では、柴犬、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ダックスフント、チワワが多いように感じます。
また、近年では、トイプードルにも、アトピーを発症する子が増えているのですが、
なぜか、来院するのは、毛色がアプリコットとレッドの子ばかり。
ブラック、ホワイト、シルバーの子が少ないのは、体質的な違いがあるのでしょうか?
新薬や新たなフードの研究・開発が進むことで、苦しむ動物が少なくなるのは嬉しいことです。
さらに、犬種別、毛色別の体質や特徴などでも、研究が進んでくれことを願っています。