院長ブログ
外耳炎を甘くみていると大変なことになります
2017年1月27日
寒い日が続いています。
こんな季節は、暖かいお部屋の中で、ワンちゃん、猫ちゃんと一緒にぬくぬく……。
なんとも、しあわせな光景ですが、実は、寒い時期だからこそ、
注意しなければならない病気もあるのです。
この時期、お部屋の中では、ストーブをガンガン炊き、エアコンもフル回転のはず。
すると、空気は乾燥し、ハウスダストやほこりが空気中に舞いあがることに。
その結果は、皮膚がカサカサになり、
さらには、アトピーのワンちゃん、猫ちゃんの症状が悪化することになるんです。
先日も、「冬になった途端、全身を痒がる」との症状で
ボストンテリアの8歳の女の子が来院しました。
診断の結果はアトピー。特に左耳の症状が重く、
アレルギー性の外耳炎を後ろ足で掻き壊してしまった結果、
血管が破裂して耳血腫まで発症している状態でした。
耳の中に溜まった血液を抜くだけでは、耳の形が餃子のように変形してしまうため、
特に立ち耳のワンちゃんには、見た目の問題からもオススメできません。
そこで、耳が委縮しないよう、美容整形手術のように耳の軟骨を20針ほど縫う手術を施しました。
術後、2週間で抜糸。さらに2週間で、見事に腫れも引きました。
元通りの耳に戻って、飼い主さまも大喜びです。
その後は、アトピーのお薬(ファイザー製薬のアポキル錠)で、
痒みもすっかり収まったのか、元気いっぱい、跳びはねているそうです。
寒さはまだまだこれからが本番。
先日の、日本列島を襲った大寒波の時には、腰痛を伴う椎間板ヘルニアの患者さまが増加しました。
そんな症状がある時は、ワンちゃん用のティーシャツの上に使い捨てカイロを貼りつけ、
痛みのある腰や背骨を温かく保つのがオススメ。症状の悪化を防げます。