院長ブログ
ベンチからのジャンプに注意!
2019年3月29日
皆さま、こんにちは。早いもので、すっかり花粉の季節ですね。
お散歩が楽しい季節になってきましたが、じつはワンちゃんにも花粉症があります。
人間同様にくしゃみや鼻水などの症状が出るワンちゃんもいますが、かゆみや発疹、外耳炎など、皮膚に症状が出るケースが多いです。
そのため学会では、気温が上がって花粉が飛散しやすくなる「午前10時以降の散歩は控えてください」といっています。
散歩の時にはTシャツを着せてあげ、おうちに入る時はTシャツを脱がせて、花粉をよく払うように心がけましょう。
話は変わりますが、先日、7か月のトイプードルのワンちゃんが骨折で受診されました。
ドッグランのベンチからジャンプしたら、着地時に周囲の人々がわかるぐらい、「バッキー!」と音がして、後ろ足が骨折したのだそうです。
かかりつけの動物病院は骨折手術ができないため、飼い主さまが7軒もの動物病院に問い合わせをされて、ようやく当院で手術が決まりました。
当院での手術は、折れた足にピンを打ち込む「ピン二ング法」での手術となりました。
これは金属の細く長い棒のようなピンを骨の中心にある骨髄の中に通して打ち込み、折れた部分を固定する方法です。
ただし繊細な手技が必要なため、当院のように骨折手術の経験が多くないと難易度の高い手術といえます。
このトイプードルの手術にも3時間を要しましたが、成功しました。
手術後は4日目で無事退院し、今はギブスで固定して元気に歩いており、飼い主さまも胸をなで下ろしておられます。
トイプードルやポメラニアン、チワワなどは大変人気の犬種ですが、骨が非常に細く厚みもないため、どうしても骨折しやすいといえます。
そのうえ動きが機敏なので、ベンチやソファに身軽に飛び乗ったり、飛び降りたりする際に、足を滑らせて着地に失敗することが多いので、注意が必要です。
骨折した理由の大半が、「膝に乗せていたが落としてしまった」「ベンチやソファから飛び降りた」といった、落下が原因です。
飼い主の皆さま、ワンちゃんがベンチからジャンプする際にはくれぐれもお気をつけください。