院長ブログ
仔犬が階段から落ちて骨折!成長を妨げない骨折治療とは?
2023年5月24日
皆様、ひさびさの院長ブログです。
さて今回は、生後6ヶ月のポメラニアンちゃん(メス)の骨折のお話です。
階段で3段を踏みはずして落下し、前足を骨折してしまいました。
以前、飼い主様のご友人のチワワちゃんが当院で膝の手術をしていて、経過がよかったことから、当院をご紹介いただいたそうです。
階段から落ちたポメラニアンちゃんは、成長期のため骨が日々大きくなります。
そこで、骨増殖に影響が少ないように「ピンディング法」という手術法を採用しました。骨折部を金属ピンを使って串刺しにして、固定させる方法です。
レントゲン写真を参考にしてください。
成長期の場合、骨折部がしっかりくっ付いたらすぐにピンを抜かないといけません。少しでも遅れると、足の長さが左右で違ってしまいます。
今回のポメラニアンちゃんは手術後30日で骨がくっ付いたため、すぐにピンを除去しました。さらに、ピンを抜く際には麻酔をかけるため、同時に不妊手術と乳歯の抜歯7本も行いました。
3ヶ所の手術で2時間かかりましたが、元気に退院することができました。
ワンちゃん・猫ちゃんには、階段や抱っこからの落下、柵のあいだに前足を挟むなど、日常にも骨折の危険がいっぱいです。
どうぞご注意ください。
レントゲン・エコー検査で、脾臓の腫瘍を発見。 10歳を過ぎたら、健康検査を受けましょう!
2021年6月18日
ムシムシ、モワ~とする季節が、今年もやって来ました。
ワンちゃんの汗腺は肉球の裏にしかないので、人間のように汗をたくさんかいて体温を下げることができません。
そのため高温多湿の日本の夏は、ワンちゃんにとって厳しいシーズン。気温が上がるとともに、夏バテする子や熱中症にかかる子が増えてきます。
ワンちゃんはハァハァと舌を出すことで体温調節を行っていますので、ハァハァのスピードが速くなり、
よだれを流し始めたら熱中症の初期症状です。くれぐれもご注意くださいね。
また、アトピー性皮膚炎のワンちゃんは、4月から9月いっぱいまでは辛い時期です。
朝、午前10時前後の散歩は、花粉がたくさん飛んでいるピークですので、午前10時前後の散歩はなるべく控えましょう。
散歩の時は、花粉がつかないように洋服やTシャツを着せてあげることがオススメです。
さて今回は、脾臓の腫瘍がおなかで破裂して大出血し、脾臓摘出したワンちゃんをご紹介いたします。
※ブログの一番下に、摘出した脾臓の腫瘍の写真がございます。
苦手な方はお気をつけください。
5月の連休前に、コーギー犬の12才の女の子が連れてこられましたが、元気がなく、食欲もありません。
嘔吐し、呼吸がいつもより早いということで、さっそくレントゲンとエコー検査をしたところ、脾臓に直径7センチもの腫瘍が見つかりました。おなかには大量の血液があり、脾臓からの出血だと診断。このまま放置すると大量出血で命に危険があると判断し、そのまますぐ脾臓摘出手術を行うことになりました。
写真のように、脾臓にゴルフボール大の腫瘍ができており、ここから大量出血していました。
術後の経過もよく、5日後には元気に退院することができました。
実は脾臓の腫瘍は、8割が「血管肉腫」という悪性腫瘍です。
しかし今回摘出した腫瘍は、病理検査の結果、良性腫瘍であると判明。オーナー様も私も、ほっと胸をなで下ろしました。
当院では毎年「秋の健康検査フェア」を行っていますが、5年前にもフェアを行ったところ、30匹中、なんと2匹に脾臓の腫瘍が、
1匹に肝臓の腫瘍が発見されたことがありました。
とくに10歳を過ぎたワンちゃんは腫瘍が見つかる可能性も高いので、年に一度は精密な健康検査をしてあげると良いと思います。
当院で毎年好評の「秋の健康検査フェア」は、2021年も10月1日(金)から12月28日(火)までの期間限定で開催予定です。
さまざまなパックがありますが、レントゲンやエコー、心電図で身体のすみずみまで精密に調べることができ、
甲状腺ホルモン、糖尿病マーカー、腎不全早期マーカー、炎症マーカーなども含まれた「まるごとチェック」が、
やはり一番おすすめです(要予約)。
人間もそうですが、健康検査を定期的に受けておくことで、がんなどの大きな病気を早期に発見でき、
健康寿命を延ばすことにつながります。
今の時期から、どうぞご検討ください。
お肉ばっかり食べてると、胆石症になりますよ。
2020年12月21日
日々の診察、手術に追われて、久しぶりのブログとなりました。
今回は、チワワ6歳メスとダックス9歳メスの「胆石症」のワンちゃんをご紹介します。
2匹とも、突然の嘔吐が続き、肝臓の値が正常値の10倍。顔や目やおしっこは黄疸で黄色くなった状態。もちろん元気も食欲もなく、グッタリ。
5月にチワワ、6月にダックスと立て続けに入院し、胆のう摘出手術を施しました。
「胆石症」とは、胆管に石がつまって引き起こされる病気です。
その石とは、胆汁が濃縮して泥のようになり、さらに結石化したもの。胆汁の通り道である胆管にこの石が詰まると、痛みや嘔吐、黄疸など重篤な症状が現れます。これらの症状が強く出る場合は、判断が遅いと生命にかかわるため、スピードが必要です。
軽度であれば薬と食事療法で良くなることもありますが、今回のように重度の場合は、胆のうの摘出手術が必要となり、手術をしたほうが長生きします。胆のうが破裂してから緊急手術になるケースもあります。
※ブログの一番下に、摘出した石や胆のうの写真がございます。
苦手な方はお気をつけください。
写真で見るとおわかりいただけますが、このような石を取り出しました。
ペンと比べてみても、ずいぶん大きいことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
犬の胆石症は人間とは異なり、カチカチの硬い石は少なく、私がこれまで取り出したものの多くは、消しゴムのような弾力性のある硬さでした。
ちなみに、深緑色のドロドロは、胆汁が泥状になったものです。
犬の場合は胆石があっても無症状であることが多く、定期検診などの際に腹部のエコー検査で発見されることがほとんどです。
胆石ができるのは、胆汁分泌の低下やコレステロールなどが原因と考えられています。
いわば生活習慣病のようなものですので、エコー検査で胆石症が発見された場合は、胆汁分泌を促進するお薬と、ごはんも低たんぱく・低コレステロールで消化器官への負担が少ない療養食(ロイヤルカナンの「消化器サポートドライ」など)をあげるようにしてくださいね。
手術後には、2匹とも元気を取り戻してくれました。今では月に一度のトリミングの時間を楽しんでおり、私たちスタッフもほっと一安心です。
1キロもの皮膚腫瘍を摘出!
2020年2月3日
この冬はあまり寒くなく、ずいぶんと暖かいですね。
暖冬の影響で花粉症のシーズンも早まり、2月上旬から対策が必要になりそうです。
ワンちゃんの散歩は、花粉が多く飛散している10時~14時はなるべく避けて、
帰ってきたら、玄関前で花粉をなるべく落としてから家に入るようにしましょう。
手術続きで毎日忙しく、ブログを書くのがすっかり久しぶりになってしまいましたが、
昨年一年の手術件数は、銀座ペットクリニックで109件、 芝浦ペットクリニックで190件、北千束病院で210件、グループ全体では509件でした。
さて今回は、大きな皮膚腫瘍の手術についてご紹介いたします。
※ブログの一番下にワンちゃんの手術写真がございます。
苦手なかたはお気を付けください。
ビーグル犬のミックスで、メスの15歳です。人間でいえば、80代のおばあちゃんですね。 半年前より、首の下、左前足のつけ根のあたりにできた皮膚腫瘍がだんだんと大きくなり、メロンほどの大きさになってきたので、手術で摘出することになりました。
ただ、腫瘍があまりに大きすぎて、摘出すると体に大きな穴が開いてしまいます。
そのため皮膚をジグソーパズルのように上手に移植しなければとてもふさがらず、
近年まれにみる、4時間もの大手術となりました。
メロン大の腫瘍を取り切ったのですが、量るとなんと重さが1キロもありました!
これではさぞ、本人も動きづらかったことでしょうね…。
腫瘍の組織を病理検査に出した結果は「良性」で、こちらもホッとひと安心。
予後もよく、現在では体がすっかり軽くなったのか、元気に駆けまわっています。
その様子を見て、飼い主さまにもとても喜んでいただくことができました!!
大切な家族であるワンちゃんネコちゃんの手術は、どなたもさぞかしご不安だと思います。
私たちはこれからも、飼い主さまとしっかりコミュニケーションをとってお気持ちに寄り添いながら、
豊富な実績による技術力を駆使して、難しい症例にも全力で対応してまいります。
気になる症状がありましたら、いつでも気軽にご相談くださいね。
ベンチからのジャンプに注意!
2019年3月29日
皆さま、こんにちは。早いもので、すっかり花粉の季節ですね。
お散歩が楽しい季節になってきましたが、じつはワンちゃんにも花粉症があります。
人間同様にくしゃみや鼻水などの症状が出るワンちゃんもいますが、かゆみや発疹、外耳炎など、皮膚に症状が出るケースが多いです。
そのため学会では、気温が上がって花粉が飛散しやすくなる「午前10時以降の散歩は控えてください」といっています。
散歩の時にはTシャツを着せてあげ、おうちに入る時はTシャツを脱がせて、花粉をよく払うように心がけましょう。
話は変わりますが、先日、7か月のトイプードルのワンちゃんが骨折で受診されました。
ドッグランのベンチからジャンプしたら、着地時に周囲の人々がわかるぐらい、「バッキー!」と音がして、後ろ足が骨折したのだそうです。
かかりつけの動物病院は骨折手術ができないため、飼い主さまが7軒もの動物病院に問い合わせをされて、ようやく当院で手術が決まりました。
当院での手術は、折れた足にピンを打ち込む「ピン二ング法」での手術となりました。
これは金属の細く長い棒のようなピンを骨の中心にある骨髄の中に通して打ち込み、折れた部分を固定する方法です。
ただし繊細な手技が必要なため、当院のように骨折手術の経験が多くないと難易度の高い手術といえます。
このトイプードルの手術にも3時間を要しましたが、成功しました。
手術後は4日目で無事退院し、今はギブスで固定して元気に歩いており、飼い主さまも胸をなで下ろしておられます。
トイプードルやポメラニアン、チワワなどは大変人気の犬種ですが、骨が非常に細く厚みもないため、どうしても骨折しやすいといえます。
そのうえ動きが機敏なので、ベンチやソファに身軽に飛び乗ったり、飛び降りたりする際に、足を滑らせて着地に失敗することが多いので、注意が必要です。
骨折した理由の大半が、「膝に乗せていたが落としてしまった」「ベンチやソファから飛び降りた」といった、落下が原因です。
飼い主の皆さま、ワンちゃんがベンチからジャンプする際にはくれぐれもお気をつけください。
銀座・芝浦・北千束の3病院合同新年会
2019年3月25日
~シンフォニークルーズ号で夜景を楽しむディナー~
皆さま、お久しぶりです。春めいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
ブログの更新がすっかり遅くなり、申し訳ございません。
じつは昨年の秋より手術のご依頼が大変多く、私が担当した手術だけでも、18年度は138件も実施いたしました。毎日慌ただしく、ようやくブログを書くことができました。
さて今回は、普段はなかなか集まる機会のない銀座・芝浦・北千束の3病院のスタッフで、恒例の「合同新年会」をした話を書こうと思います。
今年の合同新年会は、1994年当時大人気だったとんねるずの木梨憲武さんと女優の安田成美さんが結婚パーティーをしたことで知られる豪華客船「シンフォニークルーズ号」でのディナークルーズとなりました。
1989年に運航をスタートしたシンフォニークルーズ号は、東京湾クルーズを代表する大型のレストラン船です(ちなみに、初代の船はいまだ現役だそう)。
広々としたフロアにはグランドピアノも置かれており、ホテルの披露宴会場のように華やかな内装で、まさに動くレストラン!大きい船なので揺れることもなく、船に乗っていることを忘れてしまいそうなほど快適です。
今年の新年会メンバーは、スタッフ一同 23名にスタッフのお子さんたちも参加してくれて、総勢30名ほどでテラス付きのデッキに出て、とてもにぎやかになりました。
私たちを乗せた船は日の出桟橋を出発して、レインボーブリッジをくぐってフジテレビのあるお台場を通り抜け、大井ふ頭へと進みます。そのあと恐竜が向かい合っているような形の東京ゲートブリッジを抜けて、ディズニーランドを遠くに眺めながら、ちょうどハートを描くように東京湾をぐるりとまわり、羽田空港を見ながら最後はまた日の出ふ頭へと、約3時間ほどかけて戻ってきました。
ビルの隙間から見える東京タワーやスカイツリーなど、大都会・東京のロマンチックな夜景を楽しみながら、フランス料理のフルコースを堪能しました。
(まわりはさすがにカップルだらけでしたね…)
そして今回の新年会では、勤続18年、16年の2名のトリマーさんの表彰式やバースデープレゼント、ご主人様の転勤で退社される方々への記念品贈呈、新入社員3名のご紹介などイベントが盛りだくさん!初めて会う人同士もいましたが、みんなで楽しいひとときを過ごすことができました。
動物病院はなんといっても「チーム医療」が大切ですので、これからもスタッフ全員が仲良く助け合い、高めあえる職場でありたいと思っております。
さて、そんな私たちの今年の新たな挑戦ですが、ついに念願の「再生医療」に挑戦します。
再生医療は、難治性の疾患やがん治療などに対して、ペット自身の自己治癒能力を引き出す新たな治療として注目されております。
当院でも北千束本院に無菌の培養室を建設し、皆さまにより良い医療を提供してまいりますので、どうぞご期待ください。
今年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
銀座・芝浦・北千束3病院 合同食事会 ~帝国ホテルで元祖「バイキング」~
2018年7月24日
暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
われわれ「銀座ペットクリニック」「芝浦ペットクリニック」「北千束動物病院」は日頃、診察や手術で慌ただしくしており、手術の件数は年間で530件にものぼります。
そんな中、普段はなかなか集まる機会のない3病院のスタッフが集まり、
日比谷にある帝国ホテルのビュッフェレストランで合同食事会を行いました。
今でこそバイキングというと「食べ放題」のイメージが定着していますが、
実は60年前に、帝国ホテルのレストランから始まったとはご存じでしたか…?
当時の帝国ホテルの社長が北欧を訪れた際に、ニシンの酢漬けやスモークサーモン、ハムなどさまざまな料理を好きなだけとって食べる伝統料理「スモーガスボード」に出会い、その自由なスタイルに感銘を受けて、1958年8月1日に日本発の「バイキング」が誕生したのだそうです。
現在も帝国ホテルでは8月1日を「バイキングの日」と呼んで特別企画をしており、今回は私たちも、バイキング誕生60周年記念のスペシャルなメニューをいただきました。
さて、この「バイキング」というネーミングですが、当時話題となっていた『バイキング』という海賊映画から着想を得ているのだそうです。遊園地にもバイキングと呼ばれる船の乗り物がありますが、やはり北欧&海賊の豪快なイメージがぴったりな食事スタイルということで、バイキングと名付られたのでしょうね。
しかも帝国ホテルのすごいところは、こうした歴史や、料理の取り分け方などを教えてくれる「バイキングコンシェルジュ」がいるんです!
おすすめのお料理や相性のよいドリンクも教えてもらえるので、バイキングをより一層楽しめますよ。
私たちも美味しいお料理をたくさんいただきながら、結婚が決まったトリマーさんや誕生日のスタッフに記念品を渡してお祝いし、楽しいひとときを過ごしました。
こうした懇親会でスタッフ同士の交流も深まり、また新たな気持ちで動物たちの健康と飼い主さまの笑顔を守るためにがんばっていこうと、気持ちを高め合うことができました。
心臓病を甘くみると、バイアグラのお世話になりますよ!
2018年7月24日
猛暑が続いていますが、飼い主の皆さまもワンちゃんやネコちゃん達も、
体調を崩していませんか?
先日は、お部屋の中でクーラーをつけて飼っているのに、熱中症になってしまった柴犬が来院されました。呼吸がハァハァと早くなっており、熱も40度近くありました。
犬は汗を上手にかけないので、放熱による体温調節がうまくできません。
この猛暑をなんとか乗り切るため、熱がこもりにくくなるようにワンちゃんの毛を全身丸刈りしていただくよう、飼い主さまにお願いいたしました。
ワンちゃんの様子がいつもと違って呼吸が荒くなっている場合は、熱中症にかかっている可能性が高いので、濡れタオルや水をかけて体を冷やしてあげて、早めにご来院くださいね。
さらに、この暑さで心臓に負担がかかり、心臓病から肺に水がたまる「肺水腫」のワンちゃんが7月だけで3匹も来院されております。
そのうち2匹は、2年前に当院で心臓病と診断して心臓薬をオススメしていたのですが、それからは症状がまったく出なかったことから、飼い主さまのご判断で投薬されていませんでした。
しかし薬を飲まなかったがために、この2年間で、心臓がだんだんと拡張してしまいました。
この猛暑で、肺水腫と腹水をおこして来院となりましたが、もっと早くから薬をきちんと飲んでさえいたら、ここまで症状が悪化しなかったと思うと残念でなりません。
じつは犬の心臓病末期の特効薬は、違う目的で有名な、かの「バイアグラ」です。
バイアグラはもともと、心臓病の治療薬として開発されました。しかし、たまたま臨床試験を受けていた患者に「違う効果」が認められたため、途中で用途を切り替えて開発に成功したのです。そのため現在では、ペットの心臓病の治療薬としても活用されています。実際、このバイアグラのお陰で、当院では現在、ヨーキー、バピオン、チワワの3匹が元気に暮らしております。
ただし日本製のバイアグラは高価なため、当院では個人輸入でオーストラリア製のバイアグラを使用しております。
ワンちゃんの心臓病でお悩みの飼い主さまは、当院までご相談ください。
この夏、まだまだ猛暑が続きます。ワンちゃんには普段よりも短めにカットをする「サマーカット」が断然オススメです。
熱中症対策だけでなく、毛玉もできず清潔に保てるので、皮膚病の予防にもなりますよ。
ちなみに、僕もさらに髪を短くカットしました。
飼い主さんもワンちゃんも一緒にカットして、暑い夏を涼しく乗り切りませんか?
伊豆大島1周40kmサイクリングの旅
2018年4月2日
皆様、ご無沙汰しております。今年初のブログです。
手術のご依頼が多く、ようやく休暇が取れて、ブログを書くことができました。
今回は、先日の休暇のお話です。
当院の五十嵐先生と打ち合わせを兼ねて、伊豆大島一周40kmサイクリングの旅に行って来ました。
当日の朝、浜松町駅から徒歩5分の竹芝桟橋より、東海汽船のジェット船に乗船。
約1時間30分で伊豆大島に到着しました。
船を降りると、なんと観光協会の伊豆の踊り子の皆さんのお出迎えがあり、伊豆大島に来たことを実感。
午前10時頃に早めの昼食を済ませて、マウンテンバイクをレンタルして、いざ出発。
まずは日経新聞でも紹介された、人気No.1の観光地、通称「バームクーヘン」と呼ばれる地層切断面の前で記念撮影。
ここは伊豆大島の一周道路を建設する際に山を切り崩したところ、現れた地層とのこと。
木目のような断面は、数百回にも及ぶ噴火の火山灰の層だそうです。
実際に間近で見ると迫力があり、自然が作り出すダイナミックな美しさに感じ入りました。
そのまま南へ走り進めていくと、波浮港(はぶみなと)に到着。
この地域には、川端康成の「伊豆の踊り子」のモデルとなった大島出身の旅芸人一座が演芸を見せたとされる、趣のある旅館が今も残されています。
大正時代にタイムスリップしたかのような風情のある町並みを探索しました。
そして、海に筆のように突き出た岩が有名な、筆島にて記念写真。
筆島海岸は日本の渚百選にも選ばれているとても有名な場所です。
突き出た岩は、数10万年以上前の古い火山の中心部にあったものが、
波に削られて尖った形になったそうで、「神の宿る場所」として崇められてきた場所だそうです。
ここまでは順調でしたが、残りの15kmは三原山へと続く登り坂。
坂道は思った以上に辛く、ペダルを漕ぐ足どりも重くヘトヘトになりながらも、
道中は猿が出たり、シマリスが出たりと動物と触れ合える楽しみもありました。
道すがら気になったのが、3kmおきに設置されている、メジロの密猟禁止の看板。
伊豆大島の名産品で有名な「椿油」が取れる椿は、ウグイスやメジロなどの野鳥の花粉交配で成り立っているとのことで、島の美しさを守るための注意勧告だと知りました。
途中、何度もくじけそうになりましたが、なんとか、午後6時に無事に到着。
一周するのにかかった時間は7時間。
最後は、レンタサイクル屋さんにマウンテンバイクをお返ししてフィナーレです。
サイクリングは、普段クリニックで働きづめの自分にとって、とてもいい経験でした。
島一周は、人生そのもののようで、辛い坂道も、登り続ければいつか下り坂になることを、教わりました。
道中も、ただ走るだけでなく、体力と戦いながら、様々な物事を考えるいい時間にもなりました。
今回の旅ですっかりサイクリングの魅力に魅せられたので、来年からの新人研修は、伊豆大島サイクリング一周で決定です。
この日は伊豆大島の宿に宿泊し、三原山温泉につかりました。
泉質は無色透明、無臭の単純泉で、筋肉痛や疲労回復の効能があるそうです。
その効果もあってか筋肉痛もなく翌日を迎え、元気に帰路に着くことができました。
トリマーの黒沢さんが大会に出場しました!
2017年11月16日
10月末、当院のトリマーの黒沢彩那さんが、全日本動物専門教育協会が主催する
『全国トリミング・家庭犬訓練競技会/デザインカットコンテスト』に出場しました。
会場となったのは足立区綾瀬の東京武道館(日本武道館とは別の建物です:笑)。
当日は、僕も朝8時に会場入り。
会場には、全国の動物関係の専門学校の生徒さんたちが大勢集まり、すごい熱気です。
黒沢さんは、愛犬であるトイプードルのタルタル君(♂・1歳)をモデルに
「クロス・マイ・ハート」というテーマでカットを開始。
1か月前から毛を伸ばしっぱなしにしていたタルタル君。
最初は落ち着かない様子でしたが、10分も経たないうちに、
すっかりリラックスして大物の片鱗を伺わせました(笑)。
制限時間は2時間。
今年の春、専門学校を卒業したばかりの黒沢さんは、当院の若手のホープ!
素晴らしい集中力で見事なカットを作り上げていきます。
その様子は、まるで中学生でありながら、並み居るプロを押しのけて
トーナメントに優勝した時のゴルフの石川遼選手のよう!
コンテスト終了後、審査員の方が、
「今年はかなりハイレベルな戦いで審査が大変だ!」と漏らすほど、
白熱した戦いが繰り広げられました。
結果的に、黒沢さんは次点となりましたが、
来年こそはさらなる上位入賞を目指してほしいと思っています。
さて、銀座ペットクリニックでは、
10月末に、超小型レントゲン装置を設置しましたが、
さらに外耳炎と歯科用の処置台を増設し、手術室、入院室をリニューアルするため、
11月20~27日の7日間、改装工事のお休みをいただきます。
ご迷惑をおかけしますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。